恋を諦める意味だった!現代にも通じる百人一首和歌ベスト
漫画や映画の大ヒットでふたたび注目されている百人一首。
日本に古くから伝わる和歌は恋の歌が多く、現代人にとっても非常にロマンチックなものですが、実は恋を諦める気持ちを詠んだ歌が多く、日本人がいかに昔から「諦めることの大切さ」を意識して生きてきたかがうかがえます。
今回は現代にも通じる、諦める気持ちを込めた百人一首の和歌についてくわしく御紹介していきます。
【百人一首だけじゃない!諦める気持ちの大切さを詠んだ和歌や短歌】
百人一首以外にも、諦める気持ちの大切さを現代に教えてくれる和歌や短歌はたくさんあります。
恋にまつわる和歌ではありませんが、上杉鷹山が詠んだ「為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」という歌は一見すると努力の大切さを込めた一首であるように思われるかもしれませんが、もともとは「確かに何事も挑戦してみなければ達成できないけれど、何度チャレンジしてもどうしても実現できなければそれは才能や実力が足りないということなんだよ」というようなニュアンスであり、ある意味で諦める気持ちの大切さを込めた歌であると解釈することもできます。
諦める気持ちというとどうしてもネガティブな意味にとられるかもしれませんが、古くからの日本ではむしろ「諦めることから新たな道が開ける」という教えが根づいており、百人一首の和歌や短歌などにもそのエッセンスが感じ取れます。
【かなわぬ恋をあきらめる!百人一首の和歌はこんなにも切なかった!】
百人一首の和歌にはロマンチックながらもどこか切なくシニカルなものが多く、「恋なんてどうせかなわないものだろう」などと諦める気持ちを込めた和歌も少なくありません。
なかでもとくに諦める気持ちが強く込められている和歌が「忘らるる身をば思はずちかひてし人の命も惜しくもあるかな」であり、かなう見込みのない恋を泣く泣く諦める女性の気持ちがストレートに表現されています。
現代風に意訳すると、「忘れられていく私の気持ちはどうなろうとかまわないけれど、あなたの身にもしものことが起こらないかと私はいてもたってもいられないのです」というニュアンスになり、電話もメールもない時代に異性に思いを寄せることのはかなさといじらしさを感じさせます。
日本の文化として知られている百人一首には失恋の哀しさを詠んだ和歌が多く、「諦める気持ちの大切さ」を自然なかたちで理解することができます。
百人一首以外にもロマンチックな和歌がたくさん詠まれていますので、万葉集などにふれてみるのも良いかもしれません。
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